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人気 2020.07.17
サンプルシナリオ WinActorEye WinActorノート Word関連
WinActorEyeを用いて画像から文字列を取得しWordファイルに転記するサンプルシナリオ

WinActorEyeの「OCRツール」「矩形から座標を抽出」によって文字列、座標情報を取得し、WinActorノートを用いてWordファイルに転記するサンプルシナリオとなります。

画像ファイルをもとにWordファイルへ手動で入力している作業等を自動化できます。
本サンプルシナリオを変更することで、画像ファイルから取得した文字列をExcelや別のシステムへ転記することができます。

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サンプルシナリオ概要

はじめに

WinActorEyeの「画像読み込み」「OCRツール」「矩形から座標を抽出」によって文字列、座標情報を取得し、WinActorノートを用いてWordファイルに転記するサンプルシナリオ(以降、本サンプルシナリオ)です。本ドキュメントで参照しているマニュアルは、WinActor 6.3.0を前提としております。

本サンプルシナリオの概要

本サンプルシナリオは、以下の処理を行います。

  • 1 前処理
    ①画像読み込み機能で利用するjsonファイル内の画像ファイル名を変数「ファイル名」の値で置き換えます。
    ②置き換えしたファイルを別のファイル名で保存します。

  • 2 文字認識し、WAノートに取り込む
    ①対象の画像ファイルを読み込み、文字列と位置情報を取得します。
    ②WinActorノートに2-①で取得した文字列を読み込みます。

  • 3 全ブロック読み込み転記
    ①WinActorノートで上から順番に文字列をチェックし、文字列が存在する間、3-②を繰り返します。
    ②WinActorEyeで取得した文字列の座標位置とWinActorノートの文字列をもとにWordファイルへ転記します。

使用するWinActorモジュール

本サンプルシナリオでは、以下のWinActorモジュールを使用します。

  • 25_WinActorノート/マクロ読込み実行.ums6
  • 25_WinActorノート/動作モード変更.ums6
  • 25_WinActorノート/カーソル移動と読み取り.ums6
  • 25_WinActorノート/クリップボードへコピー.ums6
  • 25_WinActorノート/状態読み取り.ums6
  • 26_WinActorEye/Eye:マクロ読込み実行.ums6
  • 26_WinActorEye/座標情報取得.ums6
  • プチライブラリ/19_Word関連/Wordファイルの指定の位置に文字入りのテキストボックスを挿入するライブラリ

(プチライブラリはこちらからダウンロードできます)

動作確認環境

本サンプルシナリオは以下の環境で動作確認しています。

  • Windows 10 Pro
  • WinActor 6.3.0
  • Microsoft Word 2019
  • .NET Framework 4.8
  • ディスプレイの解像度 1920×1080

制限事項

本サンプルシナリオでOCRツールを使用する場合、「WinActorEye 操作マニュアル」の「推奨環境」のソフトウェア環境を満たしている必要があります。

本サンプルシナリオの使い方

本サンプルシナリオの実施方法は以下の通りです。

Step 1. サンプルシナリオの読み込み

ダウンロードしたZIPファイルを展開し、展開したフォルダに含まれている本サンプルシナリオをWinActorで読み込みます。

Step 2. 動作に必要な変数の設定

本サンプルシナリオを実行するために必要な値を、変数一覧で設定します。
本サンプルシナリオに添付されている「注文書.png」を利用する場合は、下記の変数の初期値を変更せずに利用してください。
利用する画像ファイルとWord文書を変更する場合は変数「ファイル名」、「Wordファイルパス」の値を変更してください。

設定が必要な変数

  • ファイル名
    • 読込み対象の画像ファイル名(PNG形式)を指定してください。
      例)注文書.png

  • Wordファイルパス
    • 抽出した文字列を転記するファイル名(Word文書)を指定してください。
      例)注文書.docx

Step 3. サンプルシナリオの実行

WinActorで本サンプルシナリオを実行します。

Step 4. サンプルシナリオ実行終了時の確認

シナリオ実行が成功した場合、画像ファイル内の文字列がWordファイル内に転記されます。
注意:「Microsoft OCR」誤認識で、文字列が正しく取得できない場合があります。
  <例>
   ・数値の「1」が取得できない
   ・数値の「0」が英字の「O(オー)」になる

9802_input2.png

シナリオ実行成功時の実行結果

トラブルシューティング

本サンプルシナリオでエラーが発生した場合、以下を確認してください。

発生事象 確認内容

矩形情報取得ユーザライブラリの実行失敗

WinActorEyeの矩形リソース画面を表示し、矩形リソースが登録されているか確認してください。矩形リソース画面を表示させる方法については「WinActorEye 操作マニュアル」の「矩形リソース」の節を参照してください。

座標情報取得ユーザライブラリの実行失敗

WinActorEyeの座標リソース画面を表示し、座標リソースが登録されているか確認してください。座標リソース画面を表示させる方法については「WinActorEye 操作マニュアル」の「座標リソース」の節を参照してください。

モジュールの読み込みに失敗

プラグイン設定が無効になっている可能性があります。WinActorEyeまたはWinActorノートのプラグインを有効にしてください。詳しくは「WinActor 操作マニュアル」の「プラグイン設定」の項を参照してください。

サンプルシナリオ解説

本サンプルシナリオで使用している実装テクニックについて説明します。

WinActorEyeから座標情報を取得する方法

WinActorがWinActorEyeから座標情報を取得するには、ユーザライブラリ「26_WinActorEye/座標情報取得.ums6」を使用します。 このユーザライブラリでは取得したい座標情報を持つWinActorEyeの座標リソース名と座標情報のインデックス、座標情報を格納するWinActorの変数を指定します。

10057_input4.png

9802_input3.png


座標情報の取得イメージ

WinActorEyeのマクロで利用する画像ファイルのファイル名をWinActorの変数の初期値から自動的に反映する方法

WinActorEyeのマクロをWinActorノートで読み込み、WinActor変数の現在値をWinActorノートに差し込む(変数から差し込み:差し込みツール)機能を使用して、WinActorEyeのマクロ中の画像ファイルのファイル名をWinActor変数の値と置き換えます。

Step 1.画像読み込み機能、OCRツールを利用するJsonファイル内を以下の通り変数一覧に合わせ"{ファイル名}"と設定しています。
※シナリオの初期設定で、変数「ファイル名」に実際にOCRで分析したいファイルのパスを指定

9802_input4_r2.png

Jsonファイル内の設定



Step 2.上記を設定後にシナリオ実行にて、{ファイル名}の部分が変数一覧のファイル名で指定したパスに置き換えられます。
シナリオから差込マクロを呼び出し、WinActorノートの差込ツールを利用しています。
※差込操作用のJSONファイル:「読込みファイル名の指定.json」

差込ツールの詳細は、「WinActorノート_操作マニュアル」の「9.5.1 操作例1(変数から差し込み)」を参考にしてください。
※本サンプルシナリオ内では、差し込みしたJSONファイルを別名「MSOCR実行2.json」で保存しています。

9802_input5.png

WinActorノートの変数の差し込み処理のイメージ



Step 3. 画像読み込み機能、OCRツールで「MSOCR実行2.json」を実行

9802_input6.png

別名保存したJsonファイルでOCR処理

Wordファイルの指定の位置に文字入りのテキストボックスを挿入するライブラリ

指定したWordファイル内の、指定した位置にテキストボックスを挿入します。
挿入したテキストボックス内には任意の文字列を入力できます。

テキストボックスのフォントサイズは、デフォルト10.5ptとしています。(変更可能)
Wordへ転記した際に余白が目立つ場合は、フォントサイズを大きくしてご利用ください。
逆に、文字が他の要素と重なる場合や用紙幅に収まらない場合はフォントサイズを小さくしてご利用ください。

OCRの識字度を上げたい場合

今回利用したMicrosoft OCRでは、以下の点に注意することでOCRの識字率が上がる可能性があります。

  • フォントは「MSゴシック」を使用する。
  • フォントサイズは、18pt以上にする。
  • 記号は認識しやすいものを使用する。
     ※ハイフン(-)は、漢数字の「一」に誤認識されやすい為、なるべく使用を避ける。また認識されやすい記号でも誤認識されることがある、その場合は太字にする。
     濁点(゛)も認識されない場合があります。

変更履歴

版数 日付 修正内容
版数
1.0版
日付
2020/7/17
修正内容
初版
版数
1.1版
日付
2024/1/11
修正内容
・注意事項を削除
・ファイル名を「SS2007_9802_WinActorEye_WordOperation_CopyTextFromImage_1.0.1.zip」に変更

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