はじめに

WinActorのライブラリを使用して、ゼロパディングされた数値をカウントアップするサンプルシナリオ（以降、本サンプルシナリオ）について説明します。

本サンプルシナリオの概要

本サンプルシナリオは、以下の処理を行います。

• ゼロパディングされた数値の初期値を設定します。
• ゼロパディングされた数値の桁数を変数に保存します。
• 繰返グループの中で、ゼロパディングされた数値を使用した処理を実行します。
  (本サンプルシナリオでは待機ボックスを使用して、ゼロパディングされた数値を表示します。)
• 繰返グループの中の最後で、ゼロパディングされた数値をカウントアップします。

使用するWinActorモジュール

本サンプルシナリオでは、以下のWinActorモジュールを使用します。

• ノード/ユーザ/待機ボックス
• ノード/変数/カウントアップ
• ノード/変数/変数値コピー
• 07_文字列操作/01_変換・整形/不要な0を除去（整数）.ums6
• プチライブラリ/変数の文字数をカウントするライブラリ
• プチライブラリ/数値の桁数合わせ(ゼロパディング)をするライブラリ
  (プチライブラリはこちらからダウンロードできます)

動作確認環境

本サンプルシナリオは以下の環境で動作確認しています。

• Windows 10、WinActor 6.3.2
• Windows 10、WinActor 7.3.1

制約事項

ゼロパディングされた数値として動作可能な数値の最大値は2147483646です。
また、本サンプルシナリオで使用している、プチライブラリの「数値の桁数合わせ(ゼロパディング)をするライブラリ」は、15桁以上のゼロパディングされた数値は取り扱えません。

WinActor 7系の 7.2.0 以降のバージョンでは、本サンプルシナリオで使用しているプチライブラリを、WinActor 7系同梱の下記のライブラリに置き換えることができます。
・07_文字列操作/01_変数・整形/不要な0を除去（整数）
・07_文字列操作/01_変数・整形/数値の桁数合わせ(ゼロパディング)
WinActor 7系同梱の「数値の桁数合わせ(ゼロパディング)」ライブラリには桁数の制限はありません。

本サンプルシナリオの使い方

本サンプルシナリオの実施方法は以下の通りです。

Step1.動作環境の確認

手元の環境が、動作確認環境に記述されている環境と同等の環境であるかご確認ください。

Step2.サンプルシナリオの読み込み

ダウンロードしたサンプルシナリオのZIPファイルを展開し、展開したフォルダに含まれている本サンプルシナリオをWinActorで読み込みます。

Step3.動作に必要な変数の設定・変更

本サンプルシナリオを実行するために必要な値を、変数一覧で設定・変更します。
以下の変数を必要に応じて設定・変更してください。

• 繰り返し回数
  • カウントアップを繰り返す回数を指定してください。

• ゼロパディングされた数値
  • カウントアップするゼロパディングされた数値を正数で指定してください。

Step4.サンプルシナリオの実行

WinActorで本サンプルシナリオを実行します。
待機ボックスにゼロパディングされた数値が「00000001」から「00000010」まで表示された後、本サンプルシナリオが停止します。

トラブルシューティング

本サンプルシナリオでは、変数指定が不十分であった場合、エラーメッセージが出力されます。
詳細については、エラーメッセージ一覧を参照してください。

サンプルシナリオ解説

本サンプルシナリオで使用している実装テクニックについて解説します。

1.ゼロパディングされた数値のカウントアップ

「00000001」などのゼロパディングされた数値をカウントアップノードで加算した場合、ゼロパディングが除去されます。
以下の設定で、ゼロパディングされたまま、数値のカウントアップが可能です。

①「不要な0を除去（整数）」ライブラリを用いてゼロパディングされていない整数に戻します。
②「カウントアップ」ノードを用いて整数値をカウントアップします。
　カウントアップする数値を増加したい場合などには値を変更してください。
③「数値の桁合わせ(ゼロパディング)」ライブラリを用いてゼロパディングされた数値に戻します。
　ここで、本サンプルシナリオの冒頭にて「変数の文字数をカウントするライブラリ」を使用して取得したゼロパディングされた数値の桁数を使用します。
　なお、カウントアップ後の数値の桁数が当初のゼロパディングされた数値の桁数を超えた場合（桁があふれた場合）は、ゼロパディングしません。

2.シナリオの変更

本サンプルシナリオでは、カウントアップされたゼロパディングの数値を、待機ボックスノードで繰り返し表示していますが、
ご利用の業務に合わせ、以下のような変更いただくことが可能です。
・Excel上で、「0001」のNoをカウントアップし、次の行へ「0002」などを転記
・Excelから「0001」を取得し、カウントアップした値の「0002」などをブラウザへ転記