イメージスキャナー+OCR+RPAの組み合わせにより納品確認作業の省力化を実現
製品購入の詳細フローを点検し、スキャナー+OCR+RPAの連携に適した作業を切り出す
この課題の解決策としては、「単調」「繰り返し」「ミスNG」という課題のキーワードから、RPAが得意な分野であると考え、数あるツールの中から、日本語に完全対応の『WinActor®』を採用しました。また、納品書等のペーパーレス化に向けては、弊社の代表製品である「fiシリーズ」のスキャナーと、OCR「DynaEye」を活用し、WinActor®との連携フローを組むことで、大幅な省力化を達成しました。
OCRの認識率を高めるため、標準帳票の改訂にトライ
しかし、テスト段階ではOCRの認識率に改善の余地があり、人手での修正作業が発生したため、OCR利用を前提とした帳票改訂にトライしました。例えば、日付は和暦ではなく西暦に誘導するため「20XX年」の「20」を予め印字したほか、必須記入枠の明確化、FAX送信用の送付範囲マークの追加などです。これらの取り組みにより、仕入先ごとの記入差を是正し、人手による修正率を従来の1/3にまで減らすことができました。
業務フローやスケジュールの調整を通じて、WinActor®のポテンシャルを引き出す
ほかにも、RPAの特性に合わせて業務フローを単純化したり、人が実施する業務とバッティングしないように、利用するスケジュールを調整するなど、WinActor®のポテンシャルを引き出す工夫を続けています。これにより、ミスが激減した(手戻りが減った)ことはもちろん、RPAを夜間に動かすことで生産性も向上し、購買部だけでも年間で3人月分の効率化を達成できました。また、定性的にも、単純作業をRPAに任せられる安心感から社員のストレスが減り、職場の雰囲気も明るくなったと感じています。
解決のポイント
- POINT01
- スキャナー+OCR+RPAの連携で、データエントリーから検収確認までの大幅な省力化を達成
- POINT02
- OCRに適した帳票改訂と業務フロー見直しを行い、RPAが得意とする処理に合わせたシナリオ整備
- POINT03
- 業務の単純化や人の作業とのスケジュールの調整を通じて、RPAのポテンシャルを引き出す