即時性のある効率化施策としては、ヒトの作業(定形業務など)を細分化して自動化できるツールとして優秀なRPAが適していると考えていました。数あるRPAツールの中でも、専用サーバーやシステム変更が不要なクライアント型であり、個々の業務の変化に簡便かつスピーディに対応できる「WinActor®」を採用しました。
WinActor®の社内展開を進める中で、RPAも万能ではなく「得意/不得意な処理方法があること」がわかりました。導入効果を高めるため、現在の業務フローにRPAを適用するのではなく、「RPAが得意なこと」に合わせて、業務プロセスやドキュメントテンプレートの整理・標準化に工夫をこらしました。具体的には、RPAが活用できないアナログデータ作業を挟むのを止めたり、自動化に不向きなデータの場合は、人が前処理をしてからWinActor®に作業を引き継ぐプロセスを新たに取り入れました。
人とRPAで業務を分担させると、「社員が勤務時間内に実施した業務の後続フローを、RPAが夜間や早朝に処理する」というように、RPAの利点をより活かすことができます。ただし、イレギュラーな対応を含めた全てのケースで自動化を目指すと、シナリオが複雑になってしまい、エラーが発生しやすくなります。 勤務時間外のWinActor®の安定稼働を実現するには、シンプルな業務部分に限定にするなど、ある種の割り切りも必要だと思います。