WinActor

2021.08.31
サンプルシナリオ Excel関連
Excelアドバンスドフィルタを利用してExcelのデータを絞り込むサンプルシナリオ

Excelアドバンスドフィルタを利用してExcelのデータを絞り込み、その結果を新規のExcelファイルとして保存するサンプルシナリオとなります。

サンプルシナリオを通して、Excel操作(指定条件に合致する行を表示)ノードの利用方法学習に利用することができます。

本コンテンツをダウンロードする前にこちらの利用条件を必ずご確認いただき、内容に同意をしたうえでダウンロードしてください。 また、"コンテンツの利用条件"は下のボタンからダウンロードし、お手元で保管してください。

サンプルシナリオ概要

はじめに

Excelアドバンスドフィルタを利用してExcelのデータを絞り込み、その結果を新規のExcelファイルとして保存するサンプルシナリオ(以降、本サンプルシナリオ) について説明します。

本サンプルシナリオの概要

本サンプルシナリオは、以下の処理を行います。

  • 転記先のExcelの新規ファイルを作成します。
  • 指定されたデータ一覧ファイルに対して、指定条件で絞り込みます。
  • データ一覧の項目名を含めてデータ一覧内の表示されているセルを選択します。
    エミュレーションを使用してショートカットキーの[Alt]キー+[;](セミコロン)を実行することで、表示されているセルのみ選択しています。
  • 選択された範囲の表示されているセルのみ複製します。
  • 複製したセルの情報を新しく作成したファイルに貼り付けます。
    指定された条件と一致するセルが存在しない場合は、データの項目名のみ貼り付けられます。

使用するWinActorモジュール

本サンプルシナリオでは、以下のWinActorモジュールを使用します。

  • 04_自動記録アクション/エミュレーション.ums6
  • 18_Excel関連/01_ファイル操作/Excel操作(上書き保存).ums6
  • 18_Excel関連/01_ファイル操作/Excel操作(保存なしで閉じる).ums6
  • 18_Excel関連/01_ファイル操作/Excel操作(新規作成).ums6
  • 18_Excel関連/07_コピー&ペースト/Excel操作(ペースト).ums6
  • 18_Excel関連/08_範囲/Excel操作(範囲選択).ums6
  • プチライブラリ/Excelファイルの現在のカーソルの内容をコピーするライブラリ
    (プチライブラリはこちらからダウンロードできます)
  • スイートライブラリ/18_Excel関連/Excel操作(指定条件に合致する行を表示)
    (スイートライブラリはこちらからダウンロードできます)

動作確認環境

本サンプルシナリオは以下の環境で動作確認しています。

  • Windows 10、WinActor 6.3.1、Microsoft Excel 365
  • Windows 10、WinActor 7.2.1、Microsoft Excel 365

制約事項

  • データ一覧内に空白行が存在する場合は、正しくデータ一覧を絞り込むことができません。
  • 絞り込み条件に記号を含めず文字列だけを入力した場合、Excelのバージョンによって絞り込み結果に相違が生じる可能性があります。

本サンプルシナリオの使い方

本サンプルシナリオの実施方法は以下の通りです。

Step1.事前準備

本サンプルシナリオは、同梱されているデータ一覧と絞り込み条件が記載されているExcelを使用しています。
同梱されているExcel内のデータ一覧に空白行が存在しないことを確認してください。


Step2.サンプルシナリオの読み込み

ダウンロードしたサンプルシナリオのZIPファイルを展開し、展開したフォルダに含まれている本サンプルシナリオをWinActorで読み込みます。


Step3.動作に必要な変数の設定・変更

本サンプルシナリオを実行するために必要な値を、変数一覧で設定・変更します。
以下の変数を必要に応じて設定・変更してください。

  • データファイル名
    • 操作対象のデータ一覧が記載されているExcelファイルを絶対パスまたは、相対パスで指定します。
      例)C:\winactor\データ一覧.xlsx

  • データシート名
    • 操作対象のデータ一覧が記載されているシートを指定します。
      空の場合はアクティブなシートが選択されます。
      例)Sheet1

  • 絞り込み範囲開始セル
    • 絞り込みを行うデータ一覧の先頭(左上)のセルをA1形式で指定します。
      例)A3

  • 絞り込み範囲終了セル
    • 絞り込みを行うデータ一覧の最後(右下)のセルをA1形式で指定します。
      例)D15

  • 設定シート名
    • 絞り込み条件が記載されているシートを指定します。
      空の場合はアクティブなシートが選択されます。
      例)Sheet1

  • 設定位置
    • 絞り込み条件が記載されたデータ一覧の先頭のセルをA1形式、またはR1C1形式で指定します。
      自動で空白行の手前までを一覧として認識します。
      例)A3

  • まとめファイル名
    • 複製したデータ一覧の貼り付け先となるExcelファイルを絶対パスまたは、相対パスで指定します。
      例)C:\winactor\まとめファイル.xlsx

  • 貼り付け位置
    • データ一覧の貼り付け先となるセルをA1形式で指定します。
      例)A1

12570_input01.png

変数一覧画面

Step4.サンプルシナリオの実行

WinActorで本サンプルシナリオを実行します。

Step5.サンプルシナリオの終了後の確認

新しく作成されたExcelファイルにデータ一覧が貼り付けられていることを確認してください。
本サンプルシナリオでは、絞り込み条件が下記の内容となっているため、年月日が2019/1/1と2019/2/3になっている2つの行が新しく作成されたExcelファイルに貼り付けられます。

  • 年月日が2019/1/1から2019/2/28まで
  • 天気概況(昼:06時~18時)が晴

トラブルシューティング

本サンプルシナリオの変数が正しく指定されなかった場合、エラーメッセージが出力されます。
詳細については、エラーメッセージ一覧を参照してください。

サンプルシナリオ解説

本サンプルシナリオで使用している実装テクニックについて説明します。

1.Excel操作(指定条件に合致する行を表示)について

Excel操作(フィルタ複数条件設定)ノードでは絞り込み条件を増減させるためにスクリプトを編集する必要がありますが、
Excel操作(指定条件に合致する行を表示)ノードではスクリプトを編集することなく任意の数の絞り込み条件を使用することができます。


2.絞り込み条件の設定方法

本サンプルシナリオでは、Excel操作(指定条件に合致する行を表示)ノードを使用することで、1つのノードで複数の条件を設定してデータ一覧の絞り込みを行うことを可能としています。
Excel操作(指定条件に合致する行を表示)ノードで使用する絞り込み条件の設定方法について説明します。

絞り込みを行いたい項目を記載し、その下に条件を記載します。
例)
年月が2019年1月1日以降で、天気が晴

12570_input02.png

絞り込み条件の設定例


条件を記載する際に使用できる条件式は以下になります。
指定した文字列そのものを条件にする場合は「=」に続けて対象の文字列
例)
「晴」を選択する場合は「=晴」

12570_input03.png

指定した文字列そのものを条件にする場合の設定例


指定した文字列を含めない条件にする場合は「<>」に続けて対象の文字列
例)
「晴」以外を選択する場合は「<>晴」

12570_input04.png

指定した文字列を含めない条件にする場合の設定例

指定した数値以上を条件にする場合は「>=」に続けて対象の数値
例)
20以上を選択する場合は「>=20」

12570_input05.png

指定した数値以上を条件にする場合の設定例

指定した数値以下を条件にする場合は「<=」に続けて対象の数値
例)
20以下を選択する場合は「<=20」

12570_input06.png

指定した数値以下を条件にする場合の設定例

指定した数値より大きいを条件にする場合は「>」に続けて対象の数値
例)
20より大きいを選択する場合は「>20」

12570_input07.png

指定した数値より大きいを条件にする場合の設定例

指定した数値より小さいを条件にする場合は「<」に続けて対象の数値
例)
20未満を選択する場合は「<20」

12570_input08.png

指定した数値より小さいを条件にする場合の設定例

指定した文字列で始まるを条件にする場合は対象の文字列に続けて「*」
例)
晴を含む文字列

12570_input09.png

指定した文字列で始まるを条件にする場合の設定例

2つ以上の条件を設定する際に「AND条件(なおかつ)」としたい場合は、条件を同一行に記載します。
例)
2019年4月1日から2019年6月30日までの期間で、天気が晴、最高気温が20℃以下、最低気温が10℃以上

12570_input10.png

2つ以上の条件を設定する際に「AND条件(なおかつ)」としたい場合の設定例

2つ以上の条件を設定する際に「OR条件(または)」としたい場合は、条件を異なる行に記載します。
例)
2019年4月1日から2019年6月30日までの期間で、天気が晴または晴後曇

12570_input11.png

2つ以上の条件を設定する際に「OR条件(または)」としたい場合の設定例



3.行複製以外での使用

本サンプルシナリオで利用している複数の条件で絞り込んだ行の複製以外に、 絞り込んだデータに対して、プチライブラリのExcel操作(ショートカットキー)ノードを使用して絞り込んだ行の削除や、エミュレーションノードでAlt+F1を実行しグラフの作成などを行うことも可能です。

変更履歴

版数 日付 修正内容
版数
1.0版
日付
2021/8/31
修正内容
初版
版数
1.1版
日付
2024/1/17
修正内容
・注意事項を削除
・ファイル名を「SS2108_12570_FilterOperation_CopyOnlyTheDisplayedData_1.0.1.zip」に変更

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