横町 亮太 氏 |
当社はお客様ロケに常駐して業務をこなしているエンジニア社員が多く、常駐先の業務報告や社内勉強会等で本社ビルに帰社する場合は、その都度、ビルの専用システムで一時入館の申請処理が必要でした。 会社の成長とともに社員数も急増し、多い日では申請が数十件にも達することもあり、「誰でもできるが、手間がかかる」まさに定型的な作業が増えていました。
入館の申請は決まった時間にまとめて来るものではなく、一日中、不規則なタイミングで依頼があります。1件ごとの入館処理そのものは簡単なのですが、電話が鳴るたびにその場での対応が必要です。その対応で本来の仕事が中断されてしまい、継続的に集中して仕事に取り組むことが難しいこともありました。
負担軽減のためRPAの導入を検討していたところ、業務フローとマニュアルが明確になっている入館処理が、導入テストに適任だと考えました。始めのうちは、操作面・技術面の支援を受け、シナリオも途中まで作成いただきました。同時に、より効率的にRPAを運用ができるよう、業務フローの見直し・デジタル化も実施し、申請受付~システム入力~ワンタイムパスワードの発行・返信までの工程を、自動化に適した内容に再設計しました。
実際に運用を始めてみると、作業の中断がなくなったことで、想定以上に社員が作業に集中して取り組めるようになりました。運用前は「慣れたやり方を変えたくない」と思うメンバもいましたが、思った以上にすぐに業務改善の効果が表れてRPAに対して肯定的な意見が増え、今ではすっかりWinActor®を頼りにしています。
RPAの特性を理解すると、「感情がない」という点はメリットであると思うようになりました。例えば、給与や社内評価の情報など、扱う人を選ばないといけないセンシティブな情報の初期段階の処理作業については、人よりもRPAが向いている可能性もあります。総務や営業の定形作業の処理も含めて、社内で幅広く導入業務を検討していきたいと思います。
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